安全への取組

コスモエンジニアリングは経営者が全社的な安全目標を定め、組織的な安全活動の枠組みを基に、社内外および上下の垣根を取り払い、互いに意見を出し合い成長し続ける業界トップクラスの安全企業を目指しています。
当社が目指すべきゴールを無事故・無災害の達成と継続と定め、改善と検討を重ねて安全文化を進化させるとともに意識改革を続けています。

安全の柱

2025年度 安全衛生目標

  1. 法令および社内規定を遵守して、重大不具合ゼロを達成する。
  2. 不具合事例を効果的に水平展開すること、再発防止策を確実に実行すること、重大事故の風化を防止することを通じて、リバイバル事故を撲滅する。
  3. 安全マネジメントシステム活用や、施工サイクル全体のリスクアセスメント活動を通じて、現場作業環境を改善する。
  4. 工事に携わる全員が高い安全意識を持ち、自律的に行動する。
  5. 安全衛生教育を充実・実践することで、従業員の安全衛生に関する知識・スキルを向上する。
  6. 産業医による面談と職場環境の分析および改善を推進することで、メンタルヘルス不調者の発生を防ぐ。

安全の枠組み

労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001:2018(JIS Q 45001:2018)に基づく安全な労働環境を整えるための枠組みとして、2020年7月に独自の「安全衛生マネジメントシステム」SMS(Safety Management System)を全社的に導入しました。この目的としては、働く人の負傷及び疾病を防止すること、および安全で健康的な職場を提供することとしています。具体的な目標としては、「ルール遵守」「自律的な考動(自ら考え、自ら動く行動)」「自律型の人・組織」を掲げています。
現場の安全管理に関する取り組みのPDCA(計画P-実施D-評価C-改善A)を毎年ブラッシュアップすることで継続的な安全レベルの向上を目指しています。

安全への新たな挑戦

安全管理のデジタルトランスフォーメーション

私たちを取り巻く社会環境の変化に対応するとともに、生産力向上や安全レベル向上を目指して「安全DX活動」と称してデジタル技術を活用した現場安全管理業務の効率化を推進しています。

<生成AIの活用>

社内規則、関係法令、過去のトラブル事例等の各種情報を容易に取り出せる仕組みの構築を試行しています。現在は各種情報を取り出すだけでなく、工事に係わる安全対策の事前検討を支援するツールの開発に取り組んでいます。

<情報共有環境の導入>

クラウド上で現場の映像、写真、管理書類などの情報を社内外で共有するソフトウェアの導入を進めています。また、ウェアラブルカメラやドローンなど遠隔監視機器を駆使した安全管理の効率化に取り組んでいます。

<安全関係法規の電子化>

スマートフォンやタブレット端末などで、図解した安全関係法令を現場で簡単に確認できるようにしました。(社員全員にスマートホフォンを支給しています)。安全管理の法令確認に役立っています。

<デジタルサイネージの導入>

人とデジタル技術の接点を増やすことを目的にオリジナルの安全コンテンツを作成しました。工事現場の掲示板や作業員休憩所等にディスプレイやモニターを設置して視聴していただいています。作業員や監督者などとのコミュニケーションが密になるなど、現場の安全意識向上に役立っています。

デジタルサイネージ
デジタルサイネージ

過去の失敗事例の活用

施工する工事に伴う、危険性または有害性を洗い出し、それらのリスクの大きさを見積もり、優先的に対処しなければならないものを具体的に明らかにすると共に、リスクの回避または低減の措置を決定して、工事に反映して危険性および有害性を回避または低減することをリスクアセスメントといいます。
そのリスクアセスメントを過去約20年に及ぶ失敗事例に当てはめたデータベースを作成しました。工事種別や作業分類ごとに取りまとめたデータベースから、これから自分が行う工事に当てはめて、事前に準備、対策する仕組みを作成することで、同じ失敗を繰り返さないように確認しています。
また、その結果を現場まで直接フィードバックする仕組み作りを検討しています。

みんなで作る安全

関係会社との連携

プロジェクト業務を通じて協力会社との相互の理解と協力を深めて、技術力向上および安全確保のために協力会組織(麹友会)を作っています。会員会社43社とともに定期的に意見交換や安全意識向上のための活動を行っています。また、安全大会や研修見学会などのイベントを企画して技術交流を行っています。

安全大会の講演会(Teamsによる同時配信)
安全大会の講演会(Teamsによる同時配信)

安全知識の底上げ

社員および協力会社社員の安全知識・技術を修得し、一人ひとりが現場で自信を持って安全指導するために、毎年1回、安全法令や自社安全基準の理解力を測る「安全マイスター試験」を実施しています。成績優秀者は「安全マイスター」として、1年間安全指導の先頭に立ち積極的に安全管理・活動を推進する役割を担います。 (2024年度安全マイスター認定:10名/受験者 289名 協力会社含む)

安全意識の向上

社内外から作品を募集し、厳正な審査を受けて翌年度の「安全管理スローガン」を選定しています。2025年度の安全管理スローガン選定の際には、応募作品数1756作品の中から最優秀作品が「安全管理スローガン」として選定されました。

【2025年度安全管理スローガン】

「危ないよ」 伝える勇気と感謝の心 みんなで築く ゼロ災職場

優良安全管理活動の表彰

安全意識向上および災害防止の意識啓発を目的に、安全衛生管理活動で優秀な成績を収めた協力会社に対して「最優秀安全賞」「優秀安全賞」「無災害賞」を選定して表彰しました。2024年度は東京プリンスホテルにて表彰式を行いました。

協力会社安全表彰
協力会社安全表彰

安全の対話

安全査察、現場巡視

安全査察は会社経営陣が各拠点に赴き、法的要求事項及び社内規則・ルールの遵守状況や事故再発防止の対応状況などを確認しています。また、ヒヤリングにより潜在的なウイークポイントへの対応や独自性のある取組を調べることで、安全文化醸成に向けた熱い議論を繰り広げています。この取組によって、現場の本音の意見が直接経営者に伝わり、いままでに顕在化しなかった問題点や課題を吸い上げることができました。それによって、組織全体の問題としてお互いが協力して解決に努めるようになりました。また、良好事例を全社に紹介・共有化することで現場のモチベーションがさらに上がるという、良いスパイラルが回るようになってきました。
現場巡視は、各拠点や工事部門の安全活動を実際の工事現場を目で見て確認するために行っています。本社や別拠点から安全のスペシャリストが現地に赴き、専門家の視点で状況を把握することで、課題の改善方法の提案・指導を行っています。

安全査察
安全査察
現場巡視
現場巡視

安全レベル診断の独自手法

当社では、各工事拠点における安全活動を確認するために、安全管理に関する8つのジャンルで診断・評価する独自の手法として「現場力確認シート」を作成・運用しています。
この診断手法は安全査察や現場パトロールにも活用されており、結果は右のようなレーダーチャートのように数値的され、視覚的に確認できる仕組みとなっています。これにより現場の安全管理の良好点や課題を一目で把握でき、継続した安全活動が可能になりました。
さらに、診断結果を社内に公開することで、優れた事例の共有が進み、各工事拠点間でお互いに切磋琢磨する意識改革が生まれてきています。

現場力確認レーダーチャート

安全成績

2024年度の安全成績は、休業1件、不休業1件の労働災害が発生し、休業・不休業災害の度数率は0.29となりました(建設業の総合工事業における令和5年度の度数率は1.69:令和5年「労働災害動向調査」結果より)。業界平均よりも良好な水準ではありますが、さらなる安全レベルの向上のため、引き続き安全第一で取り組んでまいります。

災害度数率経年推移
災害度数率経年推移

度数率:労働災害の発生状況を評価する指標で、100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数を表します。

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